人魚姫は何故王子様に振り向いて貰えず死ななければならなかったのか?

童話

人魚姫は常人を遙かに凌ぐ精神力を持った不屈の女性である

童話で王子様が出てきた場合、主人公のゴール地点として設定されているのはご存じよね。イケメン、金持ち、社会的地位、そのどれもがリミッターに達している、勝ち組の象徴……それが童話の世界の王子様。

人魚姫も当然のように王子を狙っていたのだけど、報われず哀れ海の泡となってしまった……何故なのでしょう?現実世界と違い、悪い者は罰を受け、善なる者は報われる。

それが童話の世界だけど、この法則が適用されるのならば、人魚姫はどこかでミスを犯していたはず……ということで検証するためにお話を隅から隅まで読んだのよ。

童話の世界では怠け者の主人公は相応の罰を受けるのだけど、人魚姫はどうだったのかしら?結論からいうと彼女はどの童話の主人公よりも努力しています。

人間の足を手に入れるために魔女と契約した人魚姫は、代償として一足歩くごとにナイフを踏んで血がでるような思いをする……

お分かりかしら?メンタルの怪物マッスル北村さんでも躊躇しそうな条件よ。1日1回ナイフに刺されるだけでも勘弁なのに、一歩歩くごとにだからね。私なら一歩目で海に帰って入水自○しちゃうかもしれない。

作中の描写だけど驚くべき事実が書かれているの。このくらいの苦しみは喜んで我慢しました
そう……王子様の側にいられるなら、足をナイフで何度も刺されようが喜んで我慢できると。
もはやここまでくると精神の怪物ロールシャッハすら彼女を売春○と罵ることはないでしょう。

メンタルの女王にして童話史上最も努力した女、それが人魚姫。。にもかかわらず彼女はグッドエンディングを迎えられなかった……

最初から詰んでいた人魚姫

人魚達の文化がどれだけ成熟していたか分からないけど、彼女が文字を書けなかったのは間違いないないわ。つまり魔女に美声を報酬として払った時点で、王子に自分があなたを助けたと伝えられる手段がなくなっていたということになります。

王子が自分を助けた女性とゴールするという設定がされている以上、彼女は最初から詰んでいたことになるのよね。

魔女はこの事が分かっていたんでしょうね。ただ魔女は最初に警告しているのよ。わがままを押おし通すと、今にふしあわせになるよ、きれいなお姫さん

魔女は包み隠さず契約を話しており、アンフェアな契約とはいえないし騙したともいえない。ただ家族を捨て王子と結ばれようとする人魚姫に対して悪感情があったことは間違いなく、彼女の末路が悲惨なものだと分かっていても良心の呵責はなかったのでしょう。

この時点で地獄への一本道を歩くことになった人魚姫だけど……それでもこの世界の悪魔は彼女に選択肢を与えていた。王子を殺すという選択肢を……

何故人魚姫は王子を殺せなかったのか

人魚姫は王子を殺さなかった。人魚姫は鉄の意志と鋼のメンタルを持った女性なので、ひよったとか、躊躇したという可能性はまったくないと考えていいでしょう。

もし彼女がやると決めたのなら、王子は未成年のまま人生を終えていたことは間違いない。となると彼女は自分の意思で自らを犠牲にすることを選んだということになるわ。

一般的には他の女に走ったとはいえ、それでも王子を愛していたので殺せなかったということでしょう。ただそれだと聖人すぎるし、作中で王子を愛していなかったから殺せなかったのですとも説明されていない。

他の可能性として考えられるのが、人魚姫ギャンブラー説ね。彼女は文字通りオールインしたのよ。

投資したのは、家族との絆、故郷の生活、美声、激痛が走る身体になる事。リターンは王子様の愛。

失敗したからといって元の生活におめおめ帰るなどこの人魚姫の生き様としてありえないわ!と潔く散っていったのかもしれないわね。いうならば自分の意地と心中したのかもしれない。

後考えるのは恥の人生を送りたくなかったということかしらね。300年間お姉様達に、この子王子様狙いで頑張ったけど、とちったから私達が救ってあげたわって言われ続けるくらいならば!と……でもこれはないわね、鉄の精神力を持った人魚姫ならそのくらい耐えられるはず。

もう何もかもどうでもよくなってた可能性もあるわ。気力がなくなってもう消えてしまいたかったのかもしれない。鉄の精神力を持っていても15歳の女の子、目の前で愛する王子様が他の女にとられちゃうとね……

いずれにせよ王子を殺すという選択肢が彼女の中になかった以上、悪魔の救済といってよく、物語の悲劇性が増すエピソードということになります。

人魚姫から学ぶこと

まず最初に王子を助けた手柄を他の女に奪われたっていうのが痛すぎるわね。誰も見えない場所で汗をかきなさいって偉い人はいったけど、時には積極的に自分の功績を宣伝する事も必要だということを人魚姫は私達に教えてくれたわ。

後は魔女と契約するときに、王子とコミュニケーションとれる方法がない事に気付くべきだったわね。

魔女に頼んで私は人魚姫です、あの日あなたが溺れていたので、必死の思いで救出しましたって手紙を書いて貰うとかいろいろ方法があったでしょうし……ここらへんは手抜かりだわさ。

おそらくだけど自分の美貌に自信があったんでしょうね。声がでなくても、会いさえすれば王子は私に惚れるはずと……

過剰な自信は身を滅ぼすということも人魚姫は私達に教えてくれたわ。

とはいえ童話の世界において誰よりも努力してひたむきに王子をゲットしようとした人魚姫は偉大な魚であることは間違いなく、彼女の生き様から得られるものは大きい事も事実。

以上人魚姫の感想でした。



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